「総獲得公費」はサイトの内容を短く伝えるための表現です。クラブがすべての金額を現金で受け取った、または公費の支出に問題があった、という意味ではありません。
集計する公費の範囲
税リーグでは、国や自治体などの公的な主体が負担したことを、自治体の資料や契約書類などで確認できる金額を調査対象にします。金額は、次の3つに分けて表示します。
- クラブへの直接支払:補助金、委託料、広告料など、支払先と目的を確認できるもの。
- 施設整備:スタジアムや練習施設の建設、改修、設計などに使われた公費。
- 施設運営:指定管理料、修繕費など、施設を維持し運営するための公費。
同じ金額をひとまとめにせず、どの主体が、何のために、いつ支出したかを明細ごとに示します。資料で金額を確認できない便宜供与や減免、クラブとの関係を確認できない周辺事業は、ランキングには含めません。
クラブへの直接支払
自治体からクラブやクラブに関係する法人への支払は、制度名だけで判断しません。補助金、業務委託、広告契約、チケット購入など、支出の形が違えば意味も違うためです。
直接支払として採用する前に、少なくとも次の点を確認します。
- 支払った自治体や公的団体、支払先の正式名称。
- 事業名、契約名、支出の目的、対象となる年度。
- 予算額ではなく、契約額や支出済額として確認できる金額。
- 支払先とクラブの関係を確認できる資料。
業務や広告の対価として支払われた場合も、公費からの支出であることは変わりません。ただし、補助金と同じものとして扱わず、内訳で支出の種類が分かるようにします。
スタジアム・練習施設の費用
施設の費用は、クラブへの現金の支払とは別に集計します。対象になるのは、用地取得、調査・設計、建設、改修、設備更新などのうち、施設との関係と公費負担を一次資料で確認できるものです。
スタジアムや運動施設は、クラブだけでなく市民利用や他の競技にも使われる場合があります。そのため、施設全体の事業費を「クラブが受け取った金額」とは表現しません。施設全体の費用と、資料から確認できるクラブとの関係を並べて示します。
周辺道路や駅前整備などは、施設との位置関係だけでは採用しません。事業の目的や対象範囲が資料で確認できない場合は、関連情報として記録してもランキングからは外します。
指定管理料などの施設運営費
公有施設では、自治体が指定管理者へ管理運営を任せ、指定管理料を支払うことがあります。指定管理者にクラブと関係する法人が含まれていても、指定管理料の全額がクラブの収入になるとは限りません。
- 指定管理者の構成と、クラブとの関係を確認します。
- 指定管理料、利用料金収入、修繕費、自治体の別途負担を分けます。
- 複数施設をまとめた金額しか分からない場合は、特定施設の金額として配分しません。
- 自治体が直接支払った修繕費と、指定管理料に含まれる修繕費を重ねて数えません。
指定管理料は施設運営に対する公費として扱い、クラブへの補助金とは区別します。事業報告書で実績が確認できない年度は、協定上の上限額だけで確定しません。
民間資金との分け方
企業協賛、民間からの寄付、クラブの自己資金などは、公費に含めません。公費と民間資金を合わせて実施した事業では、財源の内訳を確認し、公的な負担分だけを集計します。
国の交付金が都道府県や市区町村を経由した場合は、民間資金ではなく公費です。ただし、国と自治体の双方で同じ資金を数えないよう、お金の流れを確認します。寄付や協賛が公費負担を減らしている場合は、その関係も内訳に残します。
予算と決算の扱い
予算書に載った金額は、支出できる上限や予定を示すもので、実際に使われた金額とは限りません。予算案、当初予算、補正予算は、今後の負担を知るための情報として残しますが、確認済み累計公費関与額には加えません。
ランキングに採用する金額は、決算書、契約結果、事業報告書などで支出や事業の完了を確認します。決算書が大きな事業区分の合計しか示しておらず、クラブや施設に関係する金額を分けられない場合は、その合計をそのまま採用しません。
契約後の変更や精算が確認できた場合は、最終的な金額を使います。計画額から最終額までの変化は消さず、経緯として残します。資料ごとの役割は、予算書・決算書を確認する手順で詳しく説明しています。
二重計上を防ぐ方法
同じ支出が予算書、契約結果、決算書、議会会議録に繰り返し登場しても、金額は1回だけ数えます。複数の資料は、別々の支出ではなく、同じ支出を確かめる根拠として結び付けます。
照合するときは、次の情報を組み合わせます。
- 事業名、契約名、施設名、支払先。
- 年度、契約日、支出日、対象期間。
- 金額、資料上の単位、税込・税抜の別。
- 国、都道府県、市区町村、事業主体の間の資金の流れ。
国から自治体へ渡った交付金を、国の負担と自治体の負担の両方に足すことはしません。施設の整備費を年度別に示す場合も、全体事業費との合計欄で再び足さないようにします。
ランキングへの公開条件
次の条件をすべて確認できた明細だけを、ランキングの集計対象にします。
- 発行元を確認できる一次資料がある。
- 資料名、公開日または会議日、URL、該当ページを記録している。
- 金額の意味、対象年度、支出先または対象事業を確認できる。
- クラブ、関係法人、施設との関係を資料で確認できる。
- 予算や計画ではなく、支出・契約・完成の段階を判定できる。
- 同じ支出との重複がないか照合している。
- 資料同士の食い違いが解消している。
条件を満たさない情報は削除せず、「調査中」「資料不足」「資料の食い違い」として保留します。未調査のクラブを0円とはせず、公開条件を満たしたクラブだけを「調査済みNクラブ内」として比較します。
公開後に新しい資料や訂正を確認した場合は、根拠と変更履歴を残して更新します。候補資料を含む現在の件数は、調査進捗ページで確認できます。